温泉文化研究所(HOME)  》  岡山県県別リスト  》  湯原温泉



湯原温泉
  温泉ファンで知らない人はいないのでは無かろうか?というほど有名な名湯“湯原温泉”です。何が有名かと言いますと温泉街の一番奥に位置する入浴料無料の自噴する源泉にそのまま浸かれる露天風呂“砂湯”の存在です。温泉名と施設が一致しない方でも皆さん何らかの形で“ダムを背景にした巨大な無料露天風呂”のある映像(画像)を目にしたことがあるのではないでしょうか?知らなかった方でも見てみれば、「ああ、そういえば」ということになるかもしれません。それほど雑誌やマスコミなどメディアに取り上げられることが多い温泉だと思います。
  この湯原温泉、実は大変歴史が古く、当研究所のコンテンツでは“千年温泉”でも取り上げております。伝承によれば、旧播磨国(現在の岡山県の一部)にあった円教寺で西暦900年代に活躍した名僧「性空上人」が重病で倒れた折、夢枕に天童が現れてこの温泉を暗示したといいます。性空は天童に言われるまま即現地に赴き、温泉に浸かりまもなく平癒し、それ以後“砂湯”は天下の薬湯として知られるようになったと言われています。(一説です。実際砂湯の湯船横には全く違う伝承が掲示されております)
  また湯原温泉はこの砂湯以外にも温泉祭り的なもののはしりの温泉地としても有名です。いまでこそ6月26日の“露天風呂の日”や毎月26日の“風呂の日”というイベントは珍しくなくなりましたが、ここ湯原温泉ではいち早く6月26日を露天風呂の日として「宿泊者は各旅館の露天風呂に無料で入浴はしごできる」というサービスを取り入れました。今年も今月末の露天風呂の日に向け、大々的なキャンペーン中です。
  スケールの大きなロケーションにも大変恵まれた無料の露天風呂“砂湯”は千年以上も昔から湯底から湯をこんこんと自噴し続けていると想像するとそれだけでトリップしそうになりますが、実際史実としての記録でも400年以上前の豊臣秀吉の時代に名将宇喜多秀家の母がこの地に当時に訪れたと記載されているそうで、豊富な湯は広大な敷地に点在する3つの浴槽を湯で満たし、常に掛け流しの状態でいつ行っても変わらぬ姿を見せてくれます。朝に昼に夕に夜に様々な自然の美しい情景を借景にしてこの温泉は今日も湧き続けていることでしょう。




湯原温泉× 温泉街の風景
2007年3月再訪しました。
  温泉街はダムの下から渓流に沿って細長く形成されています。   その川の河原部分を上手に利用して台数を確保したPがあります。
Pの敷地内に足湯がありました。   Pはほぼ川面と同じ高さにあり、散策しても気持ちよいです。
  温然街にあった温泉薬師。薬湯らしい感じがします。 薬湯の看板がある飲泉所。
  NHKの普段着の温泉で登場した湯原住民専用の多目的湯利用施設。   洗濯にも入浴にも用いるそうです。これもPにあります。
砂湯に掲示されている伝承。   また別の足湯。湯口が“おおさんしょううお”のモチーフだったのには笑いました。
  こちらは2003年訪問時。初めて夏に行きました。   下:1〜2時間いたと思うのですが、いっこうに霧が収まる気配はありませんでした。
  朝早くだったのですが、川霧が立ちこめ、幻想的な風景でした。   お盆の直後でしたが、皆さん時間差で夏休みをとられているのか、随分人が多かったです。
  しかし味のある風景が収まりました。 全景。



砂湯の全景。右手前より“長寿の湯”“美人の湯”奥が“子宝の湯”といいます。

2007年3月再訪しました。
  右奥の階段がP方向です。徒歩以外ではアプローチできません。これは長寿の湯です。   脱衣所。2003年訪問時。この後2006年に恐らく立て替えられたのだと思います。
長寿の湯より美人の湯。その奥が川。 子宝の湯。
美人の湯。   子宝の湯。底が玉砂利となっており、湯が自噴しています。
  こちら美人の湯も底の砂利から自噴しています。   立て替えられた脱衣所。(右)。
  美人の湯からダム方向。   長寿の湯の底も砂利敷きです。
  Pから歩き温泉街を抜けてちょっとするといよいよ長寿の湯前の四阿が見え始めます。 砂湯の正面。
ズ〜〜ミング〜〜。 温泉バカ1
温泉バカ2 温泉バカ3


  2007の画像。やっと満足のいく入浴画像がものにできました。貸し切りとまではいきませんでしたが、周囲の方に快くお許しを頂き“まっぱでゴー”です。   三脚をたてる時点からすでにまっぱ、いそいそとセットしそのままだ〜〜っと、走ってきて湯船でじ〜っとポーズをとっている・・・さぞや周囲の方は不気味だったことでしょう。(笑)。



以下は15年ほど前に初めていったときの様子です。当時の愛機“イオス10”で撮った
スチール写真をスキャナーで取り込みました。施設は現在と何も変わっておりません
が、20代だった主任研究員はなんと!!パーマをかけております。(核爆×100)

  砂湯というのはダム下の3つの露天風呂の総称で今私が浸かっているのは、”子宝の湯”と言います。他に”長寿の湯”・”美人の湯”という湯船もあります。   湯原は古くから露天風呂という概念に力を入れてきた温泉地で、6月26日を露天風呂の日と認定して、各旅館の宿泊者は無料で温泉街の旅館の風呂に入浴できるというシステムの走りではなかったかと記憶しています。




温文研ホームへ 足下自噴リストへ 県別リストへ
inserted by FC2 system