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湯之谷温泉
  霧島神宮方面から上がっても、丸尾方面から下ってきても、それまで眺望が開け見晴らしも良かった快適なドライブロードが、急なカーブを伴うどちらかというと湿った感じのうっそうとした木々に囲まれた道へと変わった場所に湯之谷温泉はあります。
  周囲は木々に囲まれ、訪問時にはかなり山深い印象を覚えることでしょう。その様なロケーションの中、高級感の中にシブサをも併せ持つ浴舎が立っています。
  このように周囲の環境だけでも山の温泉として素晴らしい場所なのですが、この温泉の源泉は全国的にも非常に珍しい「はっきりと舌に感じるほどの炭酸を含む硫黄泉」なのです。炭酸泉には「プチプチあわあわが体に付く系」、「泡付きはないがはっきりと舌に感じる系」、「どちらもないが湯口や湯面で息苦しさを感じるほどの二酸化炭素を感じる系」などの経験がありますが、こちらの温泉は飲泉時に「卵臭の硫黄泉なのに舌にはっきりとぴりぴり炭酸を感じる」というものなのです。このタイプは九州では他に「大分県の赤川温泉」がありますが、あちらは炭酸が逃げる可能性が少ない冷鉱泉なのに対して、ここ湯之谷の源泉は「34度」と源泉を加熱なしではいってもちゃんと温泉なのです。大浴場には温泉バカの心をくすぐりまくる「源泉槽」が用意され、加熱槽と源泉槽に交互に入れば、本当に充実した入浴時間となること請け合いです。


  湯之谷山荘のP付近。
  ちなみに大型車はここを絶対に通過出来ません。前述の通り当研究所は今回レンタカーで訪問しました。
  山らしく湧水(沢清水)が引かれ、のどを潤せます。また湯ノ花の無人販売もしていました。
  源泉には特にこだわりがあるようで下の画像と併せて2段に渡って解説があり、更に・・・・。
  同上。
  飲泉のススメがた〜くさん書いてありました。
  このように説明書きは浴舎への入り口までの廊下にはってあります。ちなみに画像右手の扉が内湯。正面の明るい方向を抜ければ天然岩露天です。
  なぜこんなに暗くなってしまったのか?遅ればせながらここの成分表をと思ったのですが。

  同じく暗くなってしまった大浴場。源泉槽と加熱槽の位置関係の把握と思ったのですが。
  上:改めまして、大浴槽です。このように美しい空色でこう言った部分でも赤川荘と似ている気がします。右に少しだけ源泉槽が見えています。   下:洗い場も全て木でできているとどうしてもトドりたくなります。浴感も赤川と似たものを想像してください。


  そして源泉槽。これは「温泉バカのいる風景」に掲載してもいいほどのクウォリティを持った「ちい風呂」です。34度の湯は加熱槽から直に来ると水風呂的な感覚なのですが、もちろん爆発する硫黄臭と共に完全な水ではないので冷たすぎず体を優しく包み込んでくれます。かなりの時間独占していましたが、誰も入らないので気楽なものでした。ちなみにこの日は日曜日、後は鹿児島空港で夕方の便に乗るだけという予定で、ジモ巡りにも疲れずっとここにいました。   同浴の宮崎県から来たという中年親父は自称温泉通なのですが、この源泉槽には「なんだこんなぬるい温泉いれやがって」とおかんむりでした。どうも話を伺っていると500円クラスの何でも設備が整った公共温泉がお好みのようでした。余談ですが、入浴後に「手作りの温泉ガイドをあげる」といわれ、ちょっと期待しましたが、宮崎の公共機関が発行した非売品の公共温泉のコピーをホチキスで留めたものでちょっと笑いが引きつってしまいました。(爆)


  内湯に人が増えてきたので、露天に行ってみました。山の地形を生かしたなかなか風流なアプローチです。
  天狗湯とは果たしてどんな湯船なのか。



  下:またこちらも隠れ家感一杯のすごい場所でした。しかも湯底に溜まっている湯ノ花の量。そして次に目に付く、手前の岩の加工具合、かなり大きな岩を切り出すか削るかしてこの洗い場風の真っ平らな状態を作り出しているはずです。周囲の岩も巨岩ばかり。
  しかし、やられました。冬(2月)のせいなのか、たまたまメンテナンス不足(でも日曜だぞ)なのか、ほぼ水と感じてしまう温度でした。(でも25度〜30度位はあったのかも?)   で、まあ、意を決して飛び込みましたが、30秒は我慢出来ませんでした。下の画像は撮影のためだけのものです。悪しからず。




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