温泉文化研究所(HOME) 》  石川県県別リスト  》  金城温泉


金城温泉
  石川県金沢市の銭湯・公衆浴場にはいわゆる“黒湯”と呼ばれる「コーラ色」「ウーロン茶色」「紅茶色」などの温泉が多く、温泉ファンの間では、東京23区・横浜などの黒湯銭湯同様親しまれている。金沢市の黒湯の特徴としては東京や横浜の黒湯はそのほとんどが25度以下の温度しかない冷鉱泉であるのに対して、若干ぬるいものの加熱なしでも入浴できる湯が多い(お店によっては完全に50度を超えていて無加工の掛け流しもある)ことや、やはり富山県や新潟県同様、日本海沿いの温泉と言うことで、アブラ臭がしたり、海水のように塩辛かったりすることであろう。
  そんな中、JR金沢駅の真西方向にある西緑地公園脇の金城温泉は金沢市内でも当研究所特にお勧めする公衆浴場となっている。この温泉の湯の色は金沢市内ではどちらかというと優しい部類に入り、黒湯と行ってもジャスミン茶のようで、光の加減によっては金色に輝く美しいものだ。湯は典型的な“モール泉”の特徴を有し、なめると甘い味がし、香ばしい湯の香りが口いっぱいに広がる。食感はつるつるする物で、温度が湯船ごとにあちこち変化させてあり、自分の気に入った場所を見つけて入るとよい。非常にユニークな形をした建物は、内部に中二階に向かうような階段があり、ここから屋上に据え付けられた露天風呂に通じていて出られるようになっている。露天は塩ビ管から湯を注ぐファンにはたまらない物で、湯も温めで一度落ち着いてしまうとなかなか抜けられない場所である。内湯には大浴槽、ジャグジーなどがあるが、そのほかに変形の打たせというべきか、変形の湯船と言うべきか、変形の足湯と言うべきか、とにかく類を見ない施設が一つ据えられている。大理石の様な石でできた座席状に加工された物にうまく表面を伝わるように湯を流してあるのだが、ここに座ると肩から背中からちょうど適温の湯が体をベールのように包み込み、実に心地よい。足元には足湯状に湯がたまるようになっていて、足元にも抜かりがない。体はおなか側の半分が湯に当たらないようになっていて、のぼせにくくなっている。多くのおとうさんがここに座っていた。人気があるのも頷けるシステムだ。
利用時間=8:00〜24:00  利用料金=420円  076−268−2601




2008年8月訪問しました。
  市内でも海に近い場所にこの温泉はある。   周囲は比較的立地に余裕があるようでした。
  建物の正面に立ち振り返ったところ。空が広い。   家族風呂などいろいろな施設が入っていました。
  深夜遅くまで営業しているのが金沢の銭湯の特徴です。   この通り。
  なんとなくリッチな造りです。ホテルか旅館の内湯と勘違いしそうです。   中の脱衣所なども非常に美しく、清潔でした。
  内湯全景1。   内湯全景2。
  メイン浴槽。ジェットもなく、落ち着きます。   件の変形の足湯?
  露天。2枚上の画像の左奥の階段を上がるとつきます。   研究員D氏。
  湯の魅力を引き上げる塩ビ管。   ジャグジー1。


  足湯にも美しい湯が。   ジャグジー1。
  露天の塩ビ管2。   露天は若干湯の色が濃い様な。
  塩ビ管の横だと湯の香りが一層香ばしい。   ウーロン茶色?

塩ビ管のむこうのD氏。   この絵は大きくしても決まりました。


温文研ホームへ 県別リストへ


inserted by FC2 system