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飯坂温泉 |
飯坂温泉は福島県を代表する共同湯王国です。東北でもトップクラスの9軒の共同湯を有し、その多くが隠し湯系の雰囲気を持っており、湯巡りをするたびわくわくしてきます。ところが最近飯坂温泉は寂しくなる一方です。お店が段々少なくなり、全体にすさんだような(失礼)雰囲気が漂い、なぜか活気がないように感じます。すごく魅力的な共同湯が多いので、盛り上げていきたい所です。なお、飯坂の共同湯はマップがないと全軒制覇にはかなり時間がかかります。ところがこの温泉では共同湯マップではなく、「公衆浴場の入浴券販売所マップ」という名称となっています。特に観光案内所ではなく、各共同湯の番台にも置いてあるのは簡易印刷の販売所マップですので、「入浴券販売所マップ」とご記憶下さい。 |
飯坂温泉の歩き方 | ||
飯坂は徒歩で湯巡りするタイプの温泉です。おおむね大型車は温泉指定の観光会館「パルセ飯坂」に止める以外は地元の方に迷惑がかかる形での路駐となってしまいます。この「パルセ飯坂」から一番近い共同湯は「八幡湯」または「大門の湯」ですが、飯坂のシンボル「鯖湖湯」まで歩いてもわずか5〜10分です。但し唯一天王寺穴原湯だけは飯坂とは離れた地域にあり徒歩では無理があります。こちら唯一P付きの共同湯ですので車で直接訪問下さい。温泉街は前述の通り、あまりお店に活気がなくお勧めの店は今のところありませんが、唯一他の地域と比べてもぬきんでた存在なのがフルーツ王国福島の面目躍如たる「桃の選果場」です。ももは福島の代表的な果物ですが、選果場へいけば驚くほど安価に新鮮で甘い桃が購入できます。初夏の最盛期の桃は本当に甘くみずみずしくそして安いです。信州のリンゴの選果場と同じくらい旅の途中で出会う味としては贅沢なものです。場所はややわかりにくい所に有りますが、町の人には大変有名で、どなたに聞いても教えてくれますので、是非おためし下さい。大まかな場所としては福島交通の飯坂駅の川向こう辺りです。 | ||
温泉街の風景 |
上 大門の湯近くのある秋の日の風景。柿のオレンジが青空に映えていた。 左 飯坂の温泉街。このまま直進すると鯖湖湯。 |
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飯坂から天王寺方面。 | |
飯坂駅です。今画像を撮っている場所が観光案内所の前です。この隣にはコンビニもあり、色々用事が足せますが残念ながら、Pはありません。(コンビニに止めるのは度胸がいります) | |
左 十綱湯そば花水坂駅付近から飯坂駅方面。 下 鯖湖湯横。壁に這う美しい秋。青空と木と赤のコントラストが美しかった。 |
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共同湯 |
6時〜22時。200円。尚、入浴券販売所で券を購入してから行きましょう。現金入浴はできません。 | |
大門の湯 | Pから最も近い共同湯の一つ。最近改装したばかりなので湯船、洗い場共に実に美しい状態です。お勧めの隠し系共同湯。木曜定休 |
八幡の湯 | Pから最も近い共同湯の一つ。こちらは逆に年季の入った湯船でタイルがはがれた感じがより共同湯らしいです。火曜定休 |
十綱の湯 | Pから最も遠い共同湯の一つ。福島交通の花水坂駅の裏手辺りにあります。こちらも隠し系でまず車で探すのは難しいです。金曜定休 |
鯖湖湯 | Pから二番目に近い共同湯。飯坂温泉のシンボルにして代名詞。メディアには旅館などよりもここが紹介されていることの方が多いかもしれません。その浴舎はいにしえの木造建築をそっくりそのまま再現したもので歴史的な意味合いと価値も十分で別府の竹瓦温泉などと双璧を為すものです。残念ながら内部はモダンな感じに仕上げられており、全体的な評価は分かれる所だと思います。月曜定休 |
波来湯(はこゆ) | 駅からから最も近い共同湯。公共の交通機関利用の方はここが一番楽です。福島交通はかわいい車両がとことこ走る鉄道で旅情あふれるものです。波来湯は切湯と川を挟んで真正面の位置関係になっており、他の建造物の地下室のような雰囲気の共同湯です。両軒とも階段を下って川面と同じ高さまで下ります。火曜定休 |
切湯 | 駅から最も近い共同湯の一つ。波来湯の正面にあり、当研究所が最もお勧めする共同湯です。旅館の地下部分を間借りした浴室部分は階段をかなり下った先にあり、まるで秘密基地のような隠し湯です。あまり水がきれいでないのが玉に瑕ですが、窓からは見晴らしが良く、タイルの湯船は実に美しく入浴していて気持ちの良いものです。月曜定休 |
導専の湯 | Pから最も遠い共同湯の一つ。飯坂駅の横を過ぎ川を渡って直進し突き当たりを少し左に行きます。金曜定休 |
仙気の湯 | Pから最も遠い共同湯の一つ。導専の湯を後にし、更に来た方向と反対に行くとやがて右手にあります。木曜定休 |
天王寺・穴原湯 | 唯一車で行く共同湯。Pは車5〜6台置け、大型車も問題有りません。水曜定休 |
大門の湯 |
Pから徒歩3〜4分の大門湯です。入り組んだ路地にあるので初めての人は徒歩をお薦めします。最近内装を全面的にやり直したのでとてもきれいです。 | |
外観からは内装をなおしたのは全くわかりません。 | |
ちょっとした高台に立っており、入り口の前は展望台のようになっています。周辺にはここがかつてお城だったような記述もあります。 | |
誠に正統派の共同湯然とした入り口の大門湯です。 下 実に美しい湯船、洗い場です。今が一番良いときかも知れません。近くを通ったら是非どうぞ。 |
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八幡の湯 |
Pから最寄りの八幡湯。住宅街の中にありいつも人がいます。混んでいるのでなかなか画像がとれません。 | |
すぐ横には本当に八幡様があります。 |
十綱の湯 |
入り組んだ住宅地の中にあり最も行きにくい十綱の湯です。 | |
全くの生活温泉として観光然としたところは全くなく、また、この近くの人の中でもここを利用する人以外では地元の人も知らない人がいると言うくらい地味な温泉です。 | |
鯖湖湯 |
誰でも知ってる鯖湖湯です。しかし、この復元は見事です。本当はサイドではなく元は観音様があった方が入り口だったらしいですが、とにかくこれだけ正確に元の材料で復元して頂くと重みが違います。 | |
昼間の鯖湖湯。当研究所の未熟な腕故、今ひとつ魅力が引き出せていない気がします。 | |
昔の入り口。今は女湯です。 | |
真ん前が小さな公園になっており、小さな女の子が温泉水で磨いていました。 あまりにも温泉が生活に根付いているのが自然で、それが羨ましくもあり、またほほえましかったのでしばし見学していました。 |
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湯は元々出しっぱなしになっています。 | |
秋の日の青空に一層映えます。 | |
この背後のお寺の境内も実にマッチします。 | |
中は意外に近代的な浴槽と洗い場でした。 |
波来湯 |
波来湯はデジカメ購入前に訪問しましたが、以来定休日にばかり当たってしまい、未だ画像がとれません。 | |
切り湯の正面にある地下温泉です。 | |
階段の一番下の方です。 |
やっと再訪がかないました。どうも定休日と決めつけていましたが一時閉鎖されていたようです。 再び入浴できた日には飯坂の一斉値上げの後で200円となっていました。 |
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切湯 |
波来湯の正面、切り湯です。当研究所は鯖湖湯除けば、ここが一押しです。隠れ家感がたまりません。 | |
初めての人は遠見にはこの看板の意味がわからないでしょう。 | |
こうなっているのです。川面と同じ高さまで降りていきます。この上は別の旅館です。右手の赤い屋根が番台さんです。 | |
ここで半分。 |
やっと見えました。 | |
中は本当にちっちゃいです。 | |
この様になっています。 | |
美しい。この様な湯船に身を沈め、瞑想すれば共同湯のなんたるかが・・・・・、わかるようなわからないような。 | |
導専の湯 |
初めて導泉の湯に行ったとき、定休日の洗礼を浴びました。寒いので夜空を恨みました。 | |
出直しです。 | |
ここは他と全く作りは変わらないはずですが、再訪問したときうれしかったので、何となく良かったような記憶となっています。 | |
というか、そもそも飯坂は統合源泉なのでどこはいっても湯も湯船も皆一緒。鯖湖湯と切り湯だけがなんとなく湯船の雰囲気が違うだけです。 | |
仙気の湯 |
仙気の湯は十綱と並んでPから最も遠い温泉です。こちらまだ一回しか行ったことがなく、晩秋の夜だったため、外観も湯船も美しい画像がありません。 | |
デジカメの一号機でとりました。夜間撮影の機能がなかったため暗いです。 |
天王寺・穴原湯 |
天王寺地区と穴原温泉地区の共同湯、天王寺・穴原湯です。飯坂の温泉街にないということだけでなく、何となく生活温泉の雰囲気が漂い、ここだけ別物の感じです。 | |
裏側が入り口です。 | |
浴室や湯船も温泉街の他の8つの共同湯とはデザインも配置も何かも異なっております。ここにはライオン湯口もあります。 | |
独特の美しさがある天王寺・穴原湯。 お約束のライオンあっぷ。 |
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