滝沢温泉

  JR只見駅から国道252号を会津若松方面に数キロいった所にある滝沢温泉。バス亭が目印です。ここには以前只見川沿いの共同湯群の一角を担う共同湯が有りました。しかし源泉の不調により、いつしか湯が入る日が減り、現在では完全に封鎖されてしまいました。共同湯前には風情のある建物の旅館も廃業したままになっており、いっそう寂しい雰囲気となっています。現在滝沢温泉と呼ばれる温泉はここからわずかに会津川口方面に進んだ所にある民宿「松ノ湯」の一軒宿となっています。幸いこの民宿なんと入浴料100円と言うことで共同湯に負けないパフォーマンスを見せています。当研究所いつも大塩温泉にたっぷりと浸かってのぼせてしまい、ずっと未湯だったのですが、平成18年GWやっと訪問しました。共同湯の下にレポートします。


共同湯
滝沢温泉共同湯   バス亭から川に向かって急坂を下った所にある共同湯でした。男女別でシンプルな長方形の湯船に茶色の湯が注ぎ、人が入らない時間が長いと表面にカルシウムの膜が出来ているくらい濃い湯でした。源泉いや温泉は自然の恵みとはいえ、枯渇したのは残念です。

この共同湯は廃止されました。


滝沢温泉共同浴場
  まだ入浴が可能だった頃の滝沢温泉です。隣に旅館亀の屋の屋号も見えており、この2つの施設は本当にもったいないです。
  前日、源泉のオーナーが入浴されたのでしょう。まだ温かい湯が溜まっていました。このころで(2001〜2003年頃)すでに「運が良ければ」入浴できるという時期でした。
  この日は寒い感じで、ちょっと勇気がいりましたが、ここまで来て入らないのもどうかと思い、「えいやっ」と入りましたが、後はご想像にお任せします。

  窓外の只見川の眺めも抜群でした。
  その後、何度か前を通ってはいたのですが、今回(2004年10月)とうとう扉が打ち付けられておりました。

  完全廃止されたようです。残念です。


温泉浴場
滝沢温泉
民宿 松の湯
  廃止された滝沢温泉共同浴場前を過ぎ少し進むとJR只見線と国道が高架で交差します。ここを只見川と反対方向に曲がると民宿松の湯があります。松の湯は敷地内に独自源泉を持つ、全くの一軒家で源直湯です。民宿の大浴場の目の前に見事な源泉があります。


  この民宿は目の前に只見線の線路が走っており、SLが通過することも有るそうです。
  全景。右の軽トラの前が浴室です。
  この無数の石の加工品は何なのでしょう?
  民宿の横、青い軽トラの奧にこの源泉オブジェがあります。
  このように湯は勢いよく湧いています。
  左:成分表。そのままでは熱いらしいです。



  下:これぞ100円温泉?いやいや、100円ではもったいなくて涙が出ますぞこれは。


  中央の黒い管は冷水です。適宜この水で加水しないとかなり肌に熱く感じる湯でした。
  湯舟は完全掛け流しですが、このように深い切れ込みを入れ、排出していますので、オーバーフロータイプではありません。


  上:湯はこの界隈独特の甘塩炭酸泉ですが、こちらは他の湯と若干異なり、塩味が大分強いです。また体への泡付きはありません。更にこの辺が昔海の底だったということがはっきりと連想される「磯」のようなにおい(海草臭さ?)も感じました。   下:湯は、源泉口ではそれほど熱くないのですが、なぜか湯舟全体では肌にぴりぴり感じます。それも熱いと言うより、肌に”直接”来るような感じです。私はこの日はのんびり入浴したかったので黒管の冷水を入れたり出したりしました。この水が湧水なのか沢水なのかは不明です。





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