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下湯
  青森市は言うまでもなく北海道への玄関口となっている街です。背後には酸ヶ湯温泉始め名湯揃いの八甲田山系を控え、街から山を、山から街をとお互いに見晴らすことが出来ます。青森市の市街地には普通の銭湯のような温泉から、日帰り湯まで実に様々な施設がありますが、山の方も青森市なので、酸ヶ湯温泉のような秘湯もあちこちに発見できます。
  下湯はそんな青森市の背後にそびえる八甲田山系の水瓶「下湯ダム」のそばの野湯系の温泉です。野湯といっても地元の愛好家の方達が丁寧に丁寧にメンテナンスをしておられ、実に快適に入浴できる無料の露天風呂となっていました。
  ところが当研究所が訪問してから数年後に心配な噂を聞きました。以前からどこのほったらかし温泉でもお約束の利用者のマナーの悪さがこの温泉でも問題になっていると聞いていましたが、昨年とうとう定期的に手を入れられていた方々があまりのマナーの悪さに自分たちが入浴する時以外は清掃をやめるように方針転換したと言うものです。この噂が本当ならば、野湯の温泉というものは苔だらけになりがちで、これで旅人がいつ行っても快適に入浴すると言うことは難しくなったと思います。というか温泉ファンとして悲しい事態ですね。



下湯
  この沢は寒水沢なども流入しており、上流は酸ヶ湯、八甲田温泉などです。
  湯船は川の両側に点在していますが、どの湯船に湯が入っているかはどうもその時ごとに違うようです。加えて言うと沢の水量が多いところからは向こう岸には行けません。私もこの時勇んで対岸の湯船がよく見える位置まで進んでしまいましたが、結局渡れず、かなり戻って対岸の湯船に行く羽目になりました。
  美しい渓流を望む素晴らしい温泉です。
  どうも愛好家の間ではここを「タヌキの湯」と呼んでいるようです。



おまけ
  聞きかじりの情報ではここ下湯にはダムが出来る前には宿泊施設があったようです。
  その施設の湯船がそのまま残されており、以前はここでも入浴が出来たというのがそもそもこの温泉の探索の始まりでした。
  しかし今では大水の際の土砂が完全に埋めてしまっています。
  あちこちに見られる源泉。ここで山菜を茹でている地元の方がいました。驚きです。98度なんだとか。ちなみに右に見えている太い枝は重しで、その下の袋が今採ってきたばかりの山菜です。













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