温泉文化研究所(HOME) 》    青森県県別リスト 》    あすなろ温泉







あすなろ温泉
  五所川原周辺はどちらかというと鄙び、渋め、湯が濃いという感じの温泉が多く、又、公衆浴場よりは共同湯ないしは湯治宿的な温泉が多いのが特徴となっています。湯は麦茶色、夕日色など泉質は炭酸泉・鉄泉などです。
  あすなろ温泉は一部温泉フリークの間には熱狂的なファンがいる温泉です。それはここのお湯の香りに特徴があるからです。一般論となりますが、温泉ファンに人気の湯の香は概ね硫黄の香りがトップクラスであろうかと思います。そして以下順不同で硫黄が若干弱くなった「硫化水素臭(たまご臭)」「モール臭」「石膏臭」などなど、更に細かなにおいをかぎ分けられる方はそこはかとない弱い香りを楽しんでいるようです。(当研究所はあまり湯そのものに関心がないので、温泉が強烈に香るというのは硫黄系とアブラ系しか記憶にないのですが)。しかし東北には一番人気である硫黄の真っ白い湯から立ち上る香り以外にも強烈な香りのカテゴリーがあるのです。それは「アブラ臭」です。アブラ臭とは文字通り湯が揮発性のアブラのような香りを放っていることを言います。このアブラ臭のカテゴリーは実は東日本特有のものであり、中でも東北と北海道以外ではほとんど経験しにくいものとなっていて、特に西日本にお住まいの方で直接接したことのない方には言葉では説明しづらいものがあります。(関東の方でも経験のない方が多いかもしれません)。日本で一番有名なアブラ臭の温泉と言えば、新潟の新津温泉、宮城鳴子温泉、北海道の豊臣温泉、青森県新屋温泉辺りとなるでしょうか。そしてこのアブラ臭はっきり言って嫌いな人も少なくないのですが、好きな方には中毒的に好きな方も居て、アブラ臭の温泉ばかり集中的に入る方もいるほどなのです。(まあ、当研究所もはっきり言ってぼろい系の共同湯やほったらかしポリばかり入っているのであまり人のことは言えませんが)。もうおわかりと思いますが、あすなろ温泉はそんなアブラ臭の温泉なのです。
  あすなろ温泉の施設は様々な物があり、宿泊もできます。フロとしては特に露天風呂からの景色は素晴らしく、岩木山周辺の公衆浴場(除く立派系の旅館・ホテル)としては数少ない入浴中に岩木山の山容を望める物となっています。大浴場も素晴らしい掛け流し量で五所川原周辺にお越しの際には是非ともお立ち寄り下さい。



  偶然この日の晩が盆踊り大会の日でした。ドリンクや食べ物付き(入浴は出入り自由)で2千円か3千円くらいだったと記憶しています。(休憩室利用の日帰り入浴)。私は12時頃訪問しましたが、14時ないし15時スタートのようで、準備に皆さん大わらわでした。入り口では唐揚げなどのいいにおいがしていました。
  大浴槽です。扉を開けるとフリークにはおなじみのアブラ臭が立ち上ります。好きになるかどうかは別ですが。
  美しい薄いクリアグリーンの湯が満ちます。
  これは水風呂だったと記憶しています。しかし、当研究所この様な一人用の真四角な石湯船、何とも落ち着くのです。また、暖かい浴槽にじっくり入った後、水にはいると夏場は言葉がしばらく出ないほど極楽気分に浸れます。
  むふふ。こんな大きな浴槽でオーバーフロー画像ゲットしてしまいました。溢れた湯が美しく流れ去ります。
  源泉からは水平に湯が投入される珍しい物で、湯に美しい模様が描かれていました。
  こちら何に使うのか最後まで不明だったステン浴槽。
  露天です。内湯の洗練された姿とは対照的にまるで仮設のような湯の投入パイプでした。ただ、自然光を浴びた湯の方がより美しいグリーンだった気がします。
  露天全景。
  同上。














温文研ホームへ 県別リストへ



inserted by FC2 system