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※この温泉は2010.04に罹災しました。営業に関する問い合わせを行ってからご訪問ください。

小田川温泉
   津軽半島はある程度の年齢の方には石川さゆりさんの大ヒット曲「津軽海峡冬景色」より津軽半島をイメージされる方が多いと思いますが、個人的な感想で言えば実際最果て感はやはり下北半島の方が上なのではないでしょうか。そして、温泉的にも半島の付け根部分、金木町・旧稲垣村などに多く集まっていて先端部分に少なく、更に半島中央まで行っても日本海側の旧車力村や旧中里町に多くなっていてやはり下北半島のようにはいかないです。では津軽半島は日本海側だけまわればいいのかというとさにあらず、津軽半島で当研究所一押しの湯は陸奥湾側の平舘村にあり、やはり温泉行脚は半島全体に渡って巡らなければなりません。
  小田川温泉は旅館の温泉施設です。敷地はかなり広く所有しておられ、かなりの広範囲に関連施設が建っています。ユニークなのはこの所有敷地内を独自に独立国家と想定し、奇想天外な外観やネーミングをしていることです。特に温泉棟は『国会議事堂』を模しています。
  そんなユニークな小田川温泉ですが、ここはお勧めの温泉です。外観はユニークですが、ここはきちんとした旅館です。そして旅館のお風呂といっても当研究所にとっては湯治宿、それも一流の“山の湯治湯”といっても差し支えないほど濃い湯であり、浴室にはB級感が濃〜く漂っています。飾り気のない湯船には夕日色(オレンジ)の炭酸・鉄系の湯が掛け流され、あちこち真っ赤になっています。
  そして内湯も魅力的なのですが、更に当研究所が一押しするのは『露天風呂』です。露天は実に見事な立地にあり、他の施設も見習って欲しいと感じました。



秀吉のやかた
  本当に国会議事堂に移動研究室を乗り付けたかのような画です。Pは恐ろしく広いです。
  湯船です。脱衣所から入ると浴室には轟音が響いており、最初なんだか全くわからず「ボイラーの音かな?」位に考えていました。
  ふと、死角に入っていたところにライオン湯口があり、周囲が泡だって「ん、ジャグジーかな?でも随分ピンポイントだな」と思いました。
  ところがところが、最初の轟音の正体は実はこの源泉だったのです。だいたい3秒から5秒に一度間欠泉のように手前の塩ビ管ではなくライオンから、泡立つ鉄泉がジェットバイブラバスのように吹き出していたのです。
  これはなんとも胸がすく場所でここに陣取りしばし天国をさまよいました。

  
「気持ちいい〜〜。」
  ひとしきり内湯で暖まったら、扉があったので外に出ました。次にこの露天が目に入りました。
  これはすごいです。だいたい私は晴れた日に露天にはいると日差しが気になり落ち着いて湯浴みできません。
  加えてこの日は雨もぱらぱら落ちたり止まったりだったのですが、見事な屋根のおかげで天気も苦にしません。
  本当にびっくりです。まず見晴らしが実にさわやか。まるで北海道のキャンプ場でキャンプしているかの様ですが、背後の意匠は全て人工的な物、つまり敷地に実に巧みに計算して芝と木を配置してあるのです。目に入る緑や木の清々しさは筆舌に尽くしがたく、このお風呂でずっとのんびりしてしまい、またも予定が狂ったのは言うまでもありません。   湯は内湯と違い若干温度が低めです。だいたいこの温泉、源泉を複数所有してる可能性もあり、一概には言えないのですが、もし表記してある成分表と同一の源泉ならば、37度とありましたのでこの露天の湯は加熱なしの純粋な源泉だったのかも知れません。味は甘じょっぱい鉄味でしたが、塩味の方が強いもので触感はすべすべでした。











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