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久吉温泉 無料野湯&たけのこの里
  前述の通り、ダムのほったらかし温泉であった「久吉温泉」の有った場所へとりあえず向かいました。「たけのこの里」は一本道を進むだけで全く迷うところはない施設です。途中の道もマップだと白い道で細く表示され心細くなりますが、当研究所の移動研究室でも全く問題のない太さの道で全舗装されていました。
  たけのこの里は湯治も出来るハイカラな宿泊施設でバンガローやロッジもあり、キャンプ場も併設されていて、自然の中で遊ぶことも出来ます。浴場棟には無料の休憩所があり、湯浴み後は寝転がれる上に、漫画が沢山おいてあり思わず和んでのんびりしてしまいました。食事も出来ます。話は戻って肝心の湯ですが、これが浴室に入ってびっくり。香りがある湯ではないのですが、まだ建ってからそんなに年月は経っていないはずだと思うのですが、すでにベテランの湯治宿のような風格を醸しているのです。洗い場のへんてこな染み模様、赤くなりつつある壁など成分表は見ませんでしたが、炭酸土類泉の類かな?と勝手に思いました。味は甘さがあるだけのミネラル泉。そして何より色が美しいです。この施設は嬉しい裏切りでした。これからまたもっと年季が入ったら再訪問が楽しいことでしょう。
  そして湯上がりに漫画を読んで和んでいて(雨模様でもあったのです)、天候の回復を待ってから、フロントで取り壊された「久吉無料湯小屋」が現状のどの位置に有ったのか尋ねてみると「なんと!!」、「上ものは壊しましたが、湯舟はそのままに公園内に残して有りますよ、湯も枯れてないはずです」との嬉しいお言葉が頂けました。漫画読んでだらけていたムードがにわかにテンション高くなりました。勇んで行ってみると果たせるかなそこには湯がとうとうとオーバーフローする足下自噴泉浴槽がそのまま残されていました。


久吉温泉 たけのこの里
  キャンプ場など全ての受付をここでします。ちなみにどんな形でもここで”宿泊”すれば宿泊者専用の露天風呂も有るそうです。
  浴室。いまいちピントが気に入りませんが、この施設の感じがよく出ている色だと思います。床のげろげろ感、湯の色などまさかこんな浴室がこの中にあろうとは!
  湯は安楽や妙見に似たものです。甘さが印象に残る味です。
  湯は適量投入されています。


久吉温泉 無料の湯
  ありました。とうとうたどり着きました。こここそ純然たる「久吉温泉」と呼んで良い場所です。湯は底から自噴し静かに静かに溢れています。聞いていたとおり底には石が沈んでおり、その間から湯が出ているようでした。ロケーションも開放感があってなかなかいい場所です。   上の画像の背後に道が写っていますが、ここは下の画像の通り、キャンプ場のバンガローやバーベキューハウス、休憩用の四阿などテント以外の方が主に使用する施設へのメインルートにあります。最初は虫取りの親子などが過ぎていくのでどうしようか考えました。
  しかしこういう場所のお約束、当然手入れは全くされていません。底の方にはかなり湯泥が沈殿しているようにもみえます。皆さんそうだと思いますが私も何が浮いているか分からないような「ふゆふゆ」が一杯の野湯はいつもパスする方です。   でもここは思案の末、試してみることにしました。で、ファーストチャレンジが下です。案の定ふゆふゆで一杯になってきました。湯舟は意外に深く、またあちこち滑るので静かに入ろうと思っても限度があり、どうしても舞い上がってしまいます。
  で、苦闘が始まりました。上の画像は手桶でふゆふゆを撃退しているところです。でも下が岩ででこぼこしているので動くたびにつるっと滑ったりして切りがありません。で、一旦完全にかき混ぜることにしました。   それが下の画像です。浮かび上がってしまう可能性のある物は全部取り除こうという作戦です。これはしかし沈殿している湯泥の更に下にあった虫の死骸なども見られるようになり、「だめかな?」とも思いました。
  悪戦苦闘の1時間後。タオルもオレンジ色になり、だんだん体も冷えてきました。湯は多分40度前後だと思うのですが、この日は夏だというのに雨模様も手伝ってかなりの低気温である上、雨の為混入して湯温が下がっているものと思っていましたが、どうも別に沢水かもしくは湧水の源泉も湯船の脇にあるようで冷たい水が絶えず混入しているので体感は37度?位でした。(下の私の頭の左斜め上付近)   それでも体を湯の中に沈めるとまたぬる湯なりに暖まって、また作業をするモチベーションが上がってきます。風がないのも幸いでした。そしてできあがったのが下の状態です。結構手桶で汲み出していたのですが、湯量は縁から沈むこともなく常に溢れていました。最後にじっくり暖まって出ました。所員の方でチャレンジする方はここに先に入ってから「たけのこの里」に行くことをお勧めします。(笑)。









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