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やたて温泉
  矢立温泉は矢立峠を介して青森県とぎりぎりで県境を接する秋田県の温泉です。周囲には湯治温泉が多く、同じ秋田ではすぐそばに有名な「日景温泉」、峠を越えて青森県側に出れば、青森の至宝・「古遠部温泉」、湯ノ沢3兄弟の「秋元温泉」「なりや温泉」「でわのゆ」などがあり、シブめの湯治宿がお好きな方には日替わりで1週間くらい滞在出来てしまうほど豊富です。
  矢立温泉は以前は「赤湯温泉」という名前だったそうです。どうも最近の表示を見ていると根本的に経営者というかオーナーというかが変わったように見受けられて、やはり当研究所好みの共同湯同様、この手の施設は維持が難しいのかなと感じました。
  さて、肝心の温泉ですが”赤湯”の名前の通り、夕日色の鉄分たっぷりの湯が、千枚田、万枚田状態の浴室に静かに掛け流されるものです。元々源泉は「冷鉱泉」ということで湯船でスチーム加熱され、そこに冷源泉を直接注ぎながら提供しています。たまに轟音と共にボイラーが動き出すと初めての方は「ぎょっ」とするかもしれません。高い天井に広々した洗い場、そこに妙にマッチングした湯船がちょこんと設置され、温泉ファンの方ならこの浴室覗いた瞬間に”やられる”ことは間違いないです。


  矢立温泉、新緑の頃。初めて訪問した時は真夏でしたが、標高が高いからか、北国故か、実にさわやかな山の温泉という印象でした。
  やたて温泉、早春の頃。数回訪問していますが、一番最近の画像です。
  国道7号線のすぐ脇に宿舎が建っていますが、アプローチは結構狭く、大型車は最初とまどうかも知れません。
  でもPは広々なので、迷わず進入しても大丈夫です。Uターンも楽々。

  

  下:当研究所とやたて温泉の邂逅の瞬間。思わず息をのみ、「お〜〜」と叫んでしまいました。
  このオレンジ具合は、鹿児島開聞の川尻温泉を思い出します。湯は嘗めるとまず強烈に塩分を感じます。味はかなり“苦く”、“えぐく”実に様々なミネラルが入ってるのだろうなと想像させる“味”です。浴感は最初そんなに感じませんが、段々濃すぎる塩分を感じてきて肌がひりひりします。
  美しいオレンジ色。見ているだけでうっとりします。   細い塩ビ管から注がれているのが冷源泉で、常時出しっぱなしです。
  下の画像の私の背後に写っている木の箱付近が加熱システムでやけどの危険を考えてあまり近づきませんでした。(当研究所温泉でのやけど(けが)にはたびたび痛い目に遭っています)。   この周囲の”トド”用のバスマットには涙が出そうでした。だいたい床(洗い場)が冷たくないように敷く物ですが、ここでは何もないと痛くて歩けないほどです。(本当に洗い場のどこを歩いても青竹踏み出来ます)。



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